小児歯科とは

成長段階にあるお子さまの歯は永久歯であっても、大人の歯と比較すると歯を構成するエナメル質や象牙質が薄く、歯の再石灰力が弱いので虫歯になりやすいです。また、乳歯の虫歯は痛みが出にくく進行が早いという特徴もあり、保護者の方がお子さまのお口の中の異常に気がついたときには、虫歯がかなり進行していたというケースが多々あります。当院に来られるお子さまを見ていてもこれは珍しいことではありません。お子さまの歯の治療や予防対策は大人の歯と同じではなく、一層気を配る必要があります。
ご家庭でできる予防というとブラッシングなどのホームケアになりますが、定期的に専門的な知識を持った歯科医院のプロケアを利用し、お子さまの歯を守りましょう。当院では、3ヶ月から4ヶ月に1回程度の割合で、定期的に歯科医院の健診に来られることをおすすめいたします。
当院の取り組みと
親御さまへのお願い
「歯医者さんは怖くて痛いところ」という恐怖心を持っている方がお子さまだけでなく、大人の方にもとても多いと私たち歯科医師は感じています。お子さまに少しでも嫌な思いをせずに歯医者に通っていただきたい、また虫歯にならずに健やかに成長して欲しいという思いは私たちも親御さまも同じだと思います。
当院ではまずはその「歯医者さんは痛くて怖いところ」という恐怖心を、できる限り取り除くことに力を注いでおります。それには私たち歯科医師たちだけでなく、親御さまのご協力が必要です。お子さまに嫌な思いや怖い思いをさせないためにも、ご協力よろしくお願いします。
歯医者嫌いにさせないための当院の取り組み

親御さまも一緒に入れる診療室を完備しています
親御さまと離れて1人になることが怖いというお子さまもいらっしゃいます。当院では親御さまも一緒に入ることができる個室の診療室を完備しております。周りの目を気にすることなく治療を受けていただけます。
初めてご来院されるときはすぐに治療をしません
お子さまが初めてご来院されるときは、緊急の状況を除きすぐに治療をすることはありません。「診療台に座る」「器具を触ってもらう」といった練習からはじめて、歯医者さんの雰囲気に慣れていただきます。
可能な限りの痛みのない治療を行います
「表面麻酔」や「電動麻酔注射」を使用し、出来る限り痛みのない治療を行います。麻酔針は細いものを使用し、液についても常温に戻すなどして、注射のときの痛みも極力少なくするようにしております。
治療に使う機器について、事前に説明します
口の中というは自分の目では見えない場所なので怖いというお子さまが多いので、治療に使う機器はどんなものかを、実物を見ていただきながら、わかりやすくお子さまが理解されるまでとことん説明します。
実際に口の中に機器を入れて治療の練習をします
さきほど説明した機器を実際に口の中に入れて、どうやって治療を勧めていくのかを実際に空気や水を出したりしながら体感していただくことにより、お子さまに慣れていただき、怖くないものなのだと理解を深めます。
声をかけながら治療をすすめます
「さっき説明した風が出る機械で風を出すからね」「お水をかけるね」と状況を説明しながら治療をすすめていきます。
お子さまが嫌がったりした場合は無理に治療をすすめることはありません。
歯医者嫌いにさせないために親御さまへのお願い

歯医者をおどし文句にしない
普段の生活の中で「悪いことをしたら歯医者さんに連れて行くよ」「言う事を聞かないと歯医者さんで歯を抜いてもらうよ」などと脅すようなことをして、お子さまに『歯医者=怖い』というイメージを与えないようにしてください。
ウソをつかない
「見るだけだから」「痛くないから」といったことは言わないでください。もし治療をしないといけなくなってしまった時に、お子さまは騙されたと感じてしまいます。もしそういったことを言ってしまった場合は、事前にスタッフにお伝えください。
不意打ちで連れて行かない
お子さまが歯医者に行きたがらないことを心配して、何の説明もなしに連れて行くと、お子さまは心の準備ができず身構えてしまい、必要以上に歯医者を怖がるようになってしまいます。必ず数日前には歯医者へ行くことを伝えて、お子さまに心の準備をさせましょう。
付き添いの親御さまがリラックスしましょう
子供は大人の心配や緊張を敏感に感じ取ります。そのため、付き添いの親御さまがリラックスして「歯の治療なんて全然平気だよ」という雰囲気でいてあげてください。
うまくいかなくても叱らない
お子さまによっては、歯科医院独特の雰囲気や音に驚いて泣いてしまうことがあります。そのまま診療が続けられない場合もありますが、けっして叱らないであげてください。また「かわいそう」と親御さまの勝手な判断で連れて帰らないでください。
治療が終わったら、できたという事実を認めてあげてください。
治療が終わったら必ず「よくがんばったね」「○○君は強いね」「○○ちゃん、じょうずにできたね」など、お子さまに声をかけてあげましょう。自信がつき、次の診療への意欲につながります。そのとき「痛い」という言葉を使わないようにしましょう。