こんにちは。西宮市高松町「西宮北口駅」より徒歩1分にある歯医者「西宮北口 歯医者 H&L」です。
インビザラインは、透明なマウスピースを装着しながら歯並びを整えていく矯正治療です。治療効果を高めるためにゴムかけ(顎間ゴム)が必要となるケースがあります。
顎間ゴムは、上下の噛み合わせを改善したり、歯を効率よく動かしたりするために重要な役割を果たすものです。
この記事では、インビザラインで行うゴムかけの目的や方法について解説します。ゴムかけをするときの注意点についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
インビザラインで行うゴムかけとは
インビザライン矯正におけるゴムかけとは、マウスピースに加えて小さな顎間ゴムを使用する治療法です。マウスピースだけでは動かしづらい方向に力をかけ、上下の歯のずれや左右の噛み合わせのずれを整えます。
出っ歯や受け口、上下の歯の中心がずれている場合などによく用いられる治療方法です。
ゴムかけを行うと、マウスピース単独で治療を行うよりも、歯に効率よく力を加えられます。その結果、歯を早く移動させることができ、治療期間が短くなりやすいです。また、上下の歯の噛み合わせを調整できるメリットもあります。
インビザラインのゴムかけのやり方
歯に装着されたボタンや、マウスピースに作られたフックにゴムを引っかけ、上の歯と下の歯を一定の方向に引っ張ることで、顎の位置や噛み合わせのバランスを調整します。
基本的な手順
まずはマウスピースを装着し、鏡を見ながらマウスピースのフック、もしくは歯のボタンにゴムの片側を引っかけます。かけたゴムを軽く引っ張りながら、反対側の顎のマウスピースのフックや歯のボタンにかけましょう。
鏡を見て、指示どおりにゴムがかかっているか確認します。マウスピースが浮いていないか、痛みや強い違和感がないかもチェックしてください。
ゴムかけを行う際は、石鹸で手を綺麗に洗い、マウスピースを装着した状態で行います。ゴムをかけるのは、マウスピースに作られたフック、もしくは歯自体に貼り付けられた丸い突起です。
ゴムをかける位置や具体的なゴムかけの仕方は、ゴムの種類や歯並びによっても異なります。必ず歯科医師の指示にしたがって装着しましょう。
ゴムの種類別のかけ方
ゴムかけにはいくつかの種類があり、それぞれかける位置や目的が異なります。ここでは、ゴムかけの種類と、法について解説します。
Ⅱ級ゴム
Ⅱ級ゴムは、出っ歯(上顎前突)のように上の歯が前に出ている場合に使われます。ゴムは、上顎の犬歯付近と、下顎の奥歯(第一または第二大臼歯)にかけるのが一般的です。
上顎を後方に、下顎を前方に引っ張る力をかけ、前後のバランスを整えます。
Ⅲ級ゴム
Ⅲ級ゴムは、受け口(下顎前突)など、下の歯が前に出ているケースに使用されます。装着位置はⅡ級とは逆で、下顎の犬歯と上顎の奥歯(第一大臼歯)です。
下顎を後ろに、上顎を前に引く力をかけることで、噛み合わせのずれを改善します。
交叉ゴム
交叉ゴムは、ゴムを上下の歯に斜めにクロスするようにかけます。使用目的は、左右の顎の位置の調整です。
左右どちらかの噛み合わせがずれている交叉咬合の改善に使用されます。
垂直ゴム
垂直ゴムは、上と下の同じ位置の歯に対して、ゴムを真っ直ぐ垂直にかけます。使用目的は、上下の歯の噛み合わせを整えることです。上下の歯が噛み合わなかったり、口を閉じても上下の歯に隙間ができたりする場合によく用いられます。
インビザラインでゴムかけを行うタイミング
ここでは、ゴムかけを開始するタイミングと使用時間について解説します。
ゴムかけを始めるタイミング
ゴムかけの開始時期は、歯並びや噛み合わせの状態によって異なります。個人差がありますが、歯並びがある程度整った中盤以降から始めることが多いです。
人によっては、インビザラインを開始して数ヶ月の段階でゴムかけを指示することもあります。
また、ゴムかけはインビザライン矯正をしている全員が行うわけではありません。前後の噛み合わせや左右のずれを調整する必要があると判断された場合に開始されます。
ゴムかけを行う時間
ゴムかけの効果を得るためには、毎日決められた時間しっかり装着することが大切です。一般的には1日20時間以上、インビザラインと同様の装着時間が推奨されています。
食事や歯磨きのとき以外は常に装着し、装着時間が短くならないよう注意しましょう。装着時間が不十分だと、治療が予定どおりに進まず、期間が延びる可能性があります。治療効果を得るには、装着時間を守って正しく装着することが大切です。
インビザラインでゴムかけをするときの注意点
ここでは、ゴムかけを行う際に気をつけたいポイントを解説します。
ゴムは毎日決められた時間しっかり装着する
ゴムかけは、マウスピースの装着と同様に1日20時間以上行うことが基本です。装着時間が不足すると、治療計画どおりに歯が動かず、治療期間が延びる原因になります。食事と歯磨きの時間以外は基本的に装着し続けましょう。
指定された位置に正しくかける
ゴムのかけ方は症例によって異なり、歯科医師から指示された位置に正しくかけることが重要です。位置を間違えると、歯が誤った方向へ動く恐れがあります。
ゴムかけの位置を間違えないためには、歯科医院から写真や装着方法の説明書をもらっておくと安心です。説明書や鏡を見ながら、慎重に装着しましょう。
位置によっては装着しにくい場合もあるので、エラスティックホルダーという補助器具を使用するのもひとつの方法です。ゴムをかける位置がわからなくなったら、自己判断せず歯科医師に連絡して確認してください。
ゴムの交換は毎日行う
インビザラインで使用する顎間ゴムは、1日に1回は新しいものに交換するのが基本です。
ゴムは時間とともに、弾力が弱まります。弾力の落ちたゴムでは十分な力がかからず、期待される歯の動きが得られません。伸びたゴムを使い続けるのは避けましょう。
正しく矯正治療の効果を得るために、毎日新しいゴムに変えて装着してください。
食事や歯磨きのときは外す
ゴムは食事中や歯磨き時には必ず外しましょう。食事の際に誤って飲み込むリスクがあるためです。また、汚れたまま長時間使用すると衛生的にもよくありません。食事や歯磨きの際はマウスピースと一緒にゴムも外し、食後に歯磨きをしてから再度装着しましょう。
痛みがある場合は歯科医師に相談する
装着初期やゴムの種類を変更した直後は多少の違和感が生じることもありますが、強い痛みや持続的な不快感がある場合は、無理をせず歯科医に相談しましょう。誤った装着方法でゴムをかけていたり、ゴムの力がかかりすぎていたりする場合もあります。
痛みを我慢して使い続けると、歯や顎に過度な負担がかかり、逆効果になる場合もあります。不安なことがあれば自己判断せず、早めに相談することが大切です。
ゴムの予備は常に携帯しておく
外出中にゴムが切れたり失くしたりすることは珍しくありません。急なトラブルにも対応できるよう、常に予備のゴムを持ち歩くと安心です。
持ち運びには小分け用のケースやジッパーバッグを活用すると、衛生的に管理できます。学校や仕事、旅行の際も忘れずに持参しましょう。
ゴムが片方切れたら両方交換する
左右の顎にかけているゴムのうち、片側のゴムのみが切れることがあります。その場合、切れたゴムだけではなく両方とも新しいゴムに交換しましょう。
片側のみ交換すると、新しい方のゴムの弾力が強く、歯や顎にかかる力に左右差が生じます。歯や顎に不要な力がかかったり、歪みが生じたりする恐れがあるのです。
モチベーションを保つ工夫を取り入れる
ゴムかけを毎日きちんと行う意識を持ちましょう。十分な効果を得るには、正しい方法で継続させる必要があります。つけたりつけなかったりすると、歯並びや噛み合わせの仕上がりに影響する場合があるのです。
マウスピースの装着時間とあわせて、装着時間や交換のタイミングを記録するのもモチベーションにつながります。カレンダーやスマホのアプリを活用し、装着し忘れないようにしましょう。
まとめ
インビザラインのゴムかけは、噛み合わせを調整できるメリットがあります。ゴムの力を利用すれば、治療期間を短縮できたり、歯の位置を細かく調整できたりする効果も期待できます。
ただし、効果を得るには、歯科医師の指示どおりに正しい位置に装着しなければなりません。間違えて装着すると逆効果になる恐れもあるため、不安のある方は自己判断で装着せず、必ず歯科医師に相談しましょう。
インビザライン矯正を検討されている方は、西宮市高松町「西宮北口駅」より徒歩1分にある歯医者「西宮北口 歯医者 H&L」にお気軽にご相談ください。
当院は、生涯にわたる健康を重視して診療にあたっています。マウスピース矯正や予防歯科、インプラント、ホワイトニング、虫歯・歯周病治療など幅広く診療を行っています。