こんにちは。西宮市高松町「西宮北口駅」より徒歩1分にある歯医者「西宮北口 歯医者 H&L」です。
歯列矯正を検討する際「抜歯が必要です」と言われて不安に感じたことはありませんか。矯正治療における抜歯は、歯並びや噛み合わせを正しく整えるために欠かせない場合があります。
特に歯を並べるスペースが不足しているケースや、口元の突出感を改善したい場合などでは、抜歯による治療がより効果的になることもあります。
ただし、抜歯には当然メリットもあればデメリットも存在します。
そこで今回は、矯正治療で抜歯が行われる理由や、メリット・デメリットについて詳しく解説します。矯正治療を検討されている方や、抜歯を不安に思われている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
矯正治療で抜歯が必要なケース
矯正治療で歯を抜くことには、医学的な理由があります。すべてのケースで抜歯が必要というわけではありませんが、以下のような状況では、きれいに歯を並べたり、噛み合わせを整えたりするために抜歯が必要と判断されることがあります。
歯を並べるスペースが足りない場合
歯の大きさに対してあごの骨が小さいと、歯がきちんと並ぶスペースが足りなくなってしまいます。その結果、歯が重なり合って生えるガタガタの歯並び（叢生）になることがあるのです。
こうした場合、歯を抜くことでスペースを作り、全体の歯をバランスよく並べられるようになります。特に前歯にズレや重なりがあると、見た目や清掃のしやすさにも影響するため、抜歯による調整が有効です。
口元が突出している場合
口元が前に出ていると、横顔のバランスが崩れたり、唇を閉じにくく感じたりすることがあります。これは、前歯が前方に傾いて生えていたり、あごの骨の大きさに対して歯が並びきらずに前に出たりしていることが原因です。
こうした口元の突出感を改善するためには、前歯をうしろに下げる必要があります。その際、歯を移動させるスペースを確保するために、抜歯することがあるのです。
抜歯によって歯全体の位置を奥に移動できるようになるため、口元が自然で引き締まった印象になり、横顔のラインも整いやすくなります。
噛み合わせが悪い場合
上下の歯の噛み合わせが悪いと、食べ物がしっかり噛めなかったり、あごの関節に負担がかかったりすることがあります。たとえば、上の前歯が大きく前に出ている出っ歯や、下の前歯が前に出ている受け口などは、噛み合わせのバランスが大きく崩れている状態です。
このような場合、歯を正しい位置に動かすためのスペースが必要になるため、抜歯が検討されます。抜歯によって十分なスペースができると、歯を理想的な位置に動かしやすくなり、自然でしっかりとした噛み合わせに整えることが可能になります。
親知らずが歯並びに影響を及ぼしている場合
親知らずは、奥歯のさらに奥に生えてくる永久歯で、10代後半から20代前半にかけて生えてくることが多い歯です。
しかし、現代人のあごは昔に比べて小さくなっており、親知らずが生えるスペースが足りないことがよくあります。
その結果、親知らずが斜めに生えたり、半分埋まったままになったりして、手前の歯を押し出すことがあります。これにより、歯並びが乱れたり、矯正治療で整えた歯が再びズレたりすることがあるのです。
そのため、親知らずが歯並びに悪影響を与えると判断された場合には、矯正治療の一環として抜歯がすすめられることがあります。
矯正治療で抜歯をするメリット
抜歯をともなう矯正治療には、不安を感じる方も多いかもしれません。
しかし、計画的に抜歯を行うことで、治療の効果が高まり、よりよい歯並びや噛み合わせを目指すことができます。ここでは、抜歯によって得られる主なメリットについてご紹介します。
複雑な歯並びにも対応しやすくなる
歯が重なっていたり、ねじれて生えていたりするような複雑な歯並びでは、スペースが不足していることが多く、そのままでは歯をきれいに並べるのが難しい場合があります。こうしたケースでは、歯を抜くことで、ほかの歯を動かすためのスペースを作ることができます。
スペースに余裕ができると、歯を無理なく動かすことができるようになり、ガタガタした歯並びもしっかり整えやすくなります。
歯並び・噛み合わせが整いやすくなる
あごの大きさに対して歯の本数や大きさが合っていないと、歯がきれいに並ばず、上下の噛み合わせもずれることがあります。こうした場合に抜歯をしてスペースを作ることで、歯が正しい位置に動きやすくなり、全体のバランスが整いやすくなります。
上下の歯がしっかりと噛み合うようになると、食べ物を効率よく噛めるようになり、発音やあごの動きもスムーズになります。また、噛み合わせが整うことで、あごの関節や筋肉にかかる負担も軽くなり、将来的な不調の予防にもつながります。
スムーズに治療が進みやすくなる
矯正治療では、歯を正しい位置に少しずつ動かしていきますが、スペースが足りない状態だと歯の移動に時間がかかり、治療が思うように進まないことがあります。
必要に応じて抜歯を行うことで、歯を動かすための余裕ができ、計画通りに治療が進みやすくなります。歯にかかる無理な力も減るため、移動に伴う痛みや不快感が少なくなる場合もあるでしょう。
歯並びが安定しやすくなる
矯正治療が終わったあとに、歯が元の位置に戻ろうと動く後戻りは、多くの人が心配する点のひとつです。
抜歯をしてスペースをしっかり確保したうえで歯を並べると、無理なく自然な位置に歯が収まりやすくなり、治療後の歯並びが安定しやすくなります。また、歯並びが整うと毎日の歯みがきがしやすくなり、虫歯や歯周病のリスクも減ります。
見た目を改善するだけでなく、口腔内を長く健康な状態に保つためにも、抜歯をして歯並びを整えることは大きな役割を果たします。
矯正治療で抜歯をするデメリット
抜歯をともなう矯正治療には多くのメリットがありますが、一方でデメリットも存在します。治療を始める前に、こうした側面もしっかり理解しておくことが大切です。ここでは、抜歯をする主なデメリットについて解説します。
痛みや腫れが現れることがある
抜歯を行ったあとは、数日間、歯ぐきやあごの周辺に痛みや腫れが出ることがあります。特に奥歯や親知らずなど、深い位置にある歯を抜く場合は、治るまで時間がかかることもあります。
通常は、痛み止めや抗生物質を服用することで症状は和らぎますが、抜歯後は食事や歯みがきに少し注意が必要です。こうした身体的な負担があることを、事前に理解しておきましょう。
治療期間が長くなる場合がある
抜歯をともなう矯正治療では、歯を大きく動かす必要があるため、治療が完了するまでに時間がかかることがあります。抜いたスペースを利用して歯をきれいに並べていくため、細かな調整が必要になり、結果として治療期間が延びることがあるのです。
また、状態によっては通院の回数が増えることもあるため、スケジュールに余裕を持って治療を受けることが大切です。
一度歯を抜くと元に戻せない
一度歯を抜いてしまうと元に戻すことができません。つまり、あとになって「抜かなくてもよかったかもしれない」と思っても、抜いた歯を元に戻すことはできないのです。そのため「本当に抜歯が必要なのか」「将来的に後悔しないか」と不安に感じる方も少なくありません。
とはいえ、矯正治療の一環として行われる抜歯は、歯並びや噛み合わせの改善を目的として計画的に行われるものです。不安な点がある場合は、事前に歯科医師としっかり相談し、自分自身が納得したうえで治療を受けることが大切です。
費用がかかる場合がある
矯正治療に加えて抜歯を行う場合、治療費がその分高くなることがあります。抜歯には別途料金がかかることが多く、難しい処置が必要な場合には、さらに費用がかさむこともあります。また、抜歯後の消毒や薬代、経過をみるための通院費も必要になることがあります。
歯科医院によって料金設定は異なるため、矯正の費用だけでなく、抜歯にかかる費用についても事前に詳しく確認しておくと安心です。あらかじめ総額の目安を知っておくことで、費用面での不安を減らすことができます。
まとめ
矯正治療における抜歯は、見た目の改善だけでなく、歯の機能や健康を守るために必要とされることがあります。歯並びや噛み合わせを整えるために抜歯が効果的な場合も多く、治療の成功や長期的な安定にもつながります。
一方で、痛みや腫れ、費用など、デメリットも理解しておくことが大切です。抜歯は一度行うと元には戻せない処置だからこそ、納得できるまで歯科医師と相談することが大切です。不安なことがあれば遠慮せずに質問し、安心して治療に臨める環境を整えましょう。
矯正治療を検討されている方は、西宮市高松町「西宮北口駅」より徒歩1分にある歯医者「西宮北口 歯医者 H&L」にお気軽にご相談ください。
当院は、生涯にわたる健康を重視して診療にあたっています。マウスピース矯正や予防歯科、インプラント、ホワイトニング、虫歯・歯周病治療など幅広く診療を行っています。